研ぎの仕上がり三段活用

道具の仕立て刃物の仕立てというのは、制作に於いては基礎でございます。おおよそ学校等でも最初に習うことではなかろうかと思います。まったく手道具を使わずに楽器を作るのは実際無理であることから、当然といえばその通りの話なんですけど。

その研ぎ、ここ4~5年でようやく無難なところまできたかなと思っていますが、今後は制作の毎機会がある時に意識していく程度でやっていけばいいと思っています。

というのも、私の制作方法では刃物で最終仕上げというところがほとんどないため、ある一定以上の面を求めてもあまり意味がないからです。なので研いでいる時以外は刃物の仕上がりについて考えることはあまりありません。

まぁそれは置いとくとして、

日々研いでおりますと仕上がりに微妙な成果が見られる時があります。普段は「まぁ切れそう」。悪くないというレベルです。実際使う分には十分で、木肌が荒れるようなことはありませんしすぐ切れなくなるようなこともありません。

ただまれに良く研げたという感触があります。「この切れ味早く試したい!!」というレベル。実際にどれほど違うのかは今の技術ではわかりませんが、なんとなくそう感じることがあるのです。研いでいる時のイメージと仕上がりのイメージがほどよく一致している時、という感じでしょうか。自分でしゅぴーーんとか言いながら削ります。

そしてごくまれに訪れるのです。もともとの刃の状態と砥石の状態、力の加減とその時のイメージがはまった瞬間。「これは使いたくない」。

惜しい。あまりにも綺麗で置いておきたくなるのです。まぁそんなことも言っておられず使うんですけどね。最初の一刀の感触を研ぎ澄まして味わいます。ちょっと気持ち悪い人ですが・・・。

研ぎの時間を惜しめば惜しむほど、技術の向上は遅くなり作業の効率も悪くなります。せめてちゃんと切れる刃物で作業したいものです。

img_2319

実はもう一つ上があってそれは、「これならヤれる(ニヤリ」わりといちいち作業にそんなこと考えならやってます。